内容紹介(「BOOK」データベースより)
初学者がつまずきやすい基本知識から、個別法と事案への当てはめまで、法の全体像とともに確実に理解できる。設例・解説とも判例を重視。豊富な図表やコラムからも、深く、楽しく行政法を学べる。
みんなの書評・口コミ
論文を意識したインプットが可能!
基本行政法は、判例を意識した記述となっているだけでなく、司法試験論文にそのまま使えるフレーズが多い本です。すなわち、論文を意識したインプットを可能にする基本書であると言え、とてもおすすめです!
しかし、基本行政法は理論面の解説があっさりとしているので、入門書を一通り読んでから読まれることを強く推奨いたします!
基本ではないような。
この本は原則、各章、各項目ごとに、判例の事案を簡略化したものを題材に、その章の内容を説明していくという形式が採用されています。(他のレビューの言葉を借りると、ケースメソッドになります)
初学者にとって、入りが判例(事案)というのはとっつきにくい点があると思われ、「基本」という割には、一読して理解できないことがあります。行政法は特に理解すべき法律用語が多いため、前提知識なしでこの本を読む場合には2周3周することになるでしょう。
一方でひととおり勉強した後になると、簡略化した事案→説明という順番は、短時間でポイントを抑えることができ、便利です。演習本ほど説明が薄いこともなく、判例記述が薄すぎる基本書というわけでもないといった良いバランスとでもいいましょうか。。
このように、基本という割には難しいような気がするのでおすすめはしにくいですが、ただ悪いというわけでもないなと思います。
初学者の方にはきついかも…
行政法を分かりやすく解説した本書。適宜挿入される図・表が、また感動的に分かりやすい。サクハシと並び、大変な人気を誇っているのではないでしょうか。
しかし、初学者の方にはややスパルタかもしれません…。
本書の大きな特徴として、充実したケースメソッドがあります。具体的な事案をイメージしながら行政法を学べるため、大きなメリットであることは間違いありません。
ただ、本書のケースメソッドはかなり徹底されており、休ませてくれません。しかも提示される設問は、馴染みのない個別法の解釈をさせる問題。行政法の科目特性上仕方がないのですが、「行政法なんて、見たこともなければ聞いたこともありません!」という完全な初学者であった私は、行政作用法までで力尽きてしまいました…。
本書の良さがわかったのは、入門書の名著たる藤田宙靖『行政法入門(第7版)』を読んだ後でした。行政法の全体像を(ある程度)把握した上で読むと、『基本行政法』のなんと分かりやすいことか。残りの部分も含めてサラリと読むことができました。
問題演習をする際にも、参照すると必ず有益なヒントを与えてくれる書籍です。素晴らしい書籍であることには疑いの余地なし。初学者の方は、入門書を一読されてから取り組むことをお勧めいたします。
独学するならこの本
独学するならこの本から勉強されると良いと思います。コンパクトな割には、司法試験対策上必要な基礎知識を習得が可能です。ケースと一緒に個別法も開催されているので、個別法の読み取りの練習も出来るようになっています。
基本シリーズの行政法版
基本刑法、基本憲法と同様に、ケースメソッドが採用されています。事例を解きながら行政法の基礎基本を習得することが出来ます。また、掲載されているケースの中には、重要判例に新事情を加えるなど、判例の事案との対比という視点から分析する力を養うこともできます。独学派の人、予備校波の人にもお勧めの一冊です。