伝聞法則に強くなるの書評・口コミ 3.63 2 刑事訴訟法 伝聞法則に強くなる 第2版 (法セミLAW CLASSシリーズ) created by Rinker 日本評論社 >>>Amazonで口コミを確認する Amazon 楽天市場 Yahooショッピング 参考書 日本評論社 Post Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 総合得点 3.63 2 司法試験への有用性 2.50 わかりやすさ・読みやすさ 4.00 網羅性 4.00 コスパ 4.00 レビュー 2 苦手意識を持つ人は一読の価値あり 伝聞法則とは何かすらよく分かっていない頃に購入した。ひたすら伝聞法則についての説明が続いており、1つの解説につき簡単な事例問題が3つ程続くので初学者が理解するのにはとても役立った。一方で序盤は読むだけですんなり理解できる事柄についていくつも問題が書いてあるのは煩わしさも感じた。購入時の自分のように伝聞法則にまつわる条文の意味も当初は理解していない初学者は読むことで条文の趣旨やなぜそのような条件のもと伝聞例外が認められるかが理屈でわかるようになり、伝聞に対する苦手意識が払拭できるように思う。論述が書けるようになるだけなら演習書を何回かやった方がはやいと思うが、真に理解を問われるような問題を解くうえでは役立つと思う。 続きを読む 閉じる Rei 3.50 2025.09.23 司法試験への有用性 2.00 わかりやすさ・読みやすさ 4.00 網羅性 4.00 コスパ 4.00 このクチコミは参考になりましたか? はい 1 伝聞証拠の定義を厳密に語ることができるようになる 本書伝聞法則に特化した参考書で,法学セミナーの連載を加筆して単行本化したもの(はしがきⅰ頁)。 著者は研究者。 伝聞法則に特化した参考書としては本書の他に「事例でわかる伝聞法則」(弘文堂)もあるので,これと対比しつつレビューしたい。 本書が「事例でわかる伝聞法則」より優れている点は,私見では,第1章伝聞証拠とは何か,の記述にある。伝聞証拠の定義については他の基本書や「事例でわかる伝聞法則」にも当然,記述はあるが,本書は,供述概念(第1章2)から論じることで,伝聞証拠の規範を相対的にみて厳密に導出している。 非伝聞とされるのは,そもそも供述ではない場合(第3章1),供述ではあるが要証事実に照らして非供述証拠である場合(同章2),供述であり,その内容の真実性も問題となるが,伝聞法則の適用が不要である場合(現在の心理状態)(同章3)等がある。本書は伝聞証拠について供述概念から丁寧に論じているため,これらの区別が理解しやすい。 他方,供述の内容の真実性が問題となるかの判断にあたっては立証構造を把握する必要があり,基本的には慣れによってこの能力を獲得することになるが,私見では本書よりも「事例でわかる伝聞法則」を用いた方が早いと思う。 「事例でわかる伝聞法則」は,立証構造を把握する技能を磨くことができる。 なお,本書と「事例でわかる伝聞法則」において用いられている単語に違いがあるので,両方を用いる場合にはそれぞれの言葉の意味を確認する必要がある。また,「事例でわかる伝聞法則」は司法試験問題を直接取り上げているが,本書では司法試験問題をモチーフにした事例問題が出題されている。 続きを読む 閉じる a_f 3.00 2024.11.11 司法試験への有用性 3.00 わかりやすさ・読みやすさ - 網羅性 - コスパ - このクチコミは参考になりましたか? はい 0 クチコミを書く 伝聞法則に強くなるの書評・口コミ返信をキャンセルする。 ニックネーム任意 司法試験への有用性必須 星の数をお選びください わかりやすさ・読みやすさ必須 星の数をお選びください 網羅性必須 星の数をお選びください コスパ必須 星の数をお選びください クチコミのタイトル必須 クチコミ内容必須 クチコミ投稿の注意点 【禁止事項】 実際の読書(読者)体験に基づかない口コミ、著者・出版社による口コミ。 【違反時の取扱い】 違反が判明した際は、違約金を請求することがあります。
レビュー
2
苦手意識を持つ人は一読の価値あり
伝聞法則とは何かすらよく分かっていない頃に購入した。ひたすら伝聞法則についての説明が続いており、1つの解説につき簡単な事例問題が3つ程続くので初学者が理解するのにはとても役立った。一方で序盤は読むだけですんなり理解できる事柄についていくつも問題が書いてあるのは煩わしさも感じた。購入時の自分のように伝聞法則にまつわる条文の意味も当初は理解していない初学者は読むことで条文の趣旨やなぜそのような条件のもと伝聞例外が認められるかが理屈でわかるようになり、伝聞に対する苦手意識が払拭できるように思う。論述が書けるようになるだけなら演習書を何回かやった方がはやいと思うが、真に理解を問われるような問題を解くうえでは役立つと思う。
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伝聞証拠の定義を厳密に語ることができるようになる
本書伝聞法則に特化した参考書で,法学セミナーの連載を加筆して単行本化したもの(はしがきⅰ頁)。
著者は研究者。
伝聞法則に特化した参考書としては本書の他に「事例でわかる伝聞法則」(弘文堂)もあるので,これと対比しつつレビューしたい。
本書が「事例でわかる伝聞法則」より優れている点は,私見では,第1章伝聞証拠とは何か,の記述にある。伝聞証拠の定義については他の基本書や「事例でわかる伝聞法則」にも当然,記述はあるが,本書は,供述概念(第1章2)から論じることで,伝聞証拠の規範を相対的にみて厳密に導出している。
非伝聞とされるのは,そもそも供述ではない場合(第3章1),供述ではあるが要証事実に照らして非供述証拠である場合(同章2),供述であり,その内容の真実性も問題となるが,伝聞法則の適用が不要である場合(現在の心理状態)(同章3)等がある。本書は伝聞証拠について供述概念から丁寧に論じているため,これらの区別が理解しやすい。
他方,供述の内容の真実性が問題となるかの判断にあたっては立証構造を把握する必要があり,基本的には慣れによってこの能力を獲得することになるが,私見では本書よりも「事例でわかる伝聞法則」を用いた方が早いと思う。
「事例でわかる伝聞法則」は,立証構造を把握する技能を磨くことができる。
なお,本書と「事例でわかる伝聞法則」において用いられている単語に違いがあるので,両方を用いる場合にはそれぞれの言葉の意味を確認する必要がある。また,「事例でわかる伝聞法則」は司法試験問題を直接取り上げているが,本書では司法試験問題をモチーフにした事例問題が出題されている。
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