
AI要約:『刑法総論の悩みどころ』の評価と特徴
本書は、刑法学界の第一人者である橋爪大三郎教授が、実務や試験で問われる重要・発展的論点を深掘りした珠玉の解説書です。単なる学説の羅列ではなく、議論の「土俵」を整理し、筆者の見解を鮮明に打ち出している点に大きな特徴があります。
主な特徴とメリット
-
深い論点理解と網羅性: 共犯や過剰防衛など、受験生が躓きやすいテーマを詳細に解説。現在のホットな議論の対立点を浮き彫りにし、典型論点への深い洞察を与えてくれます。
-
「自説」の確立に寄与: 複数の説を検討した上で筆者の立場が論理的に示されており、答案作成時の指標や、鋭い着眼点を得るための強力なガイドとなります。
-
知識のブラッシュアップ: 具体例を交えた解説は精読に耐えうる密度があり、特に『刑法事例演習教材』等の問題集と併用することで、刑法を「得意科目」にするための橋渡しとなります。
留意点
基礎的な解説よりも発展的な内容に比重が置かれているため、完全な初学者には難易度が高い可能性があります。ある程度学習が進んだ段階で、知識の整理や上位合格を目指すための「攻めの1冊」として活用するのが最適です。
レビュー
3
記述内容の多さ
①共犯関係についての記述が厚いため基本的な事項を抑えることは容易にできる。
②学説の対立が激しい部分は自説を前提に読み進めないと、他説と混ざり、かえって混乱してしまう結果になり得る。
③過剰防衛辺りについては、詳細な記述があり分かりやすいものの、他説と混同してしまう可能性が高いため自説の抑えが必須に感じた。
④全体的に、基本的な部分より発展的な内容が多く感じる。そのため完全な初学者よりは、ある程度学習が進み、他説をすでに学んでいる者が読むと、知識がブラッシュアップされ短答及び論述で使える知識になると思う。
そのため完全な初学者よりは、ある程度学習が進み、余裕がある者が読むのがいいと思う。
予備試験受験生
続きを読む 閉じる
刑法が得意になりたいなら
刑法が得意になりたいなら必ず読むべき本と言える。典型論点の深い理解を得られる良書である。刑法事例演習教材との組み合わせで使うととてもよい。問題の所在から、複数の学説の検討、そして筆者の見解と続いており、ただ学説を並べて、この説だとこう、あの説だとあぁなる、という受験生を迷わせるような類の本では全くない。筆者の見解がきちんと示されており、受験生としては安心である(もちろん批判的な検討を怠ってはならない)。
司法試験受験生
続きを読む 閉じる
現在の議論の土俵が分かる
議論のあるところにつき、対立点はなにかを踏まえた上で、橋爪先生の自説もあるので、分かりやすい。
具体例を交えながら解き明かされている。
これをそのまま答案にはできなくても、このような土俵を設定しておけば良いのいう指標にはなるし、鋭い着眼点は示せると思う。
論点を網羅的にこなすだけでなく、どのような点が現在ホットな議論になっているかを知ることができる。
精読に耐えうるのはもちろん、サラッと読むだけでも網羅的で活用できると考える。
各論は書籍化されていないが、こちらも同じ調子でオススメしたい。
司法試験受験生
続きを読む 閉じる