はじめての民事手続法の書評・口コミ

総合得点 5.00
1
  • おすすめ度
    5.00
  • 使用期間(クチコミ投稿の注意点をご確認ください)
    -

レビュー
1

  • 「眠素」の小さな救世主。

    民事訴訟法の基本書は、分厚過ぎて読めない!!
    分厚い本の方が理論的に精緻であったり、網羅性が高くなる利点はあろうと思われますが、通読をするには時間がかかり、骨が折れます。従って民事訴訟の全体像を掴むことが大変困難であり、今どこにいるのか迷子になることが多いのではないでしょうか。かく言う私もその一人。リーガルクエスト民事訴訟法に初学段階で挑戦し、見るも無残に砕け散りました。
    これに対して本書は、なんと289頁!民事執行法・保全法なども含めているにも関わらずコンパクトに纏まっています。短時間で通読をすることができますので、容易に民事手続の全体像を掴むことができます。
    また、日常生活の中で、民事訴訟を起こし起こされる機会には恵まれません。そのため、民事訴訟法の学習においては具体的な事案がイメージし辛いように思います。「抽象的でよく分からん」、「民訴じゃなくて眠素の間違いじゃねえか」などと言われるのもその為であるように思います。
    この点本書では、6つのケースをもとにして手続の過程が説明されています。手続が具体的にイメージできることに加え、事例が6つに絞られているため段々と登場人物に愛着が湧いてきます。民事執行法・保全法のあたりまで来ると、どうしても石田清を救ってあげたい・小早川実に金を払わせたい気持ちになり、結果的に内容についての理解が進みました。
    他にも、豊富な図表やユーモラスな表現など、素晴らしい点がいくつもあります。民事訴訟法の教科書で、「バブー!」(38頁)なんて記載が出てくるのは本書くらいでしょう。
    本書を読んだ後にリーガルクエストを読んでみると、意図するところが掴めるようになりました。民事訴訟法で悩んでおられる方々に、おすすめの一冊です。

    司法試験受験生

    続きを読む 閉じる

    • 運営者
    • 5.00
クチコミを書く

はじめての民事手続法の書評・口コミ

  • おすすめ度必須

    星の数をお選びください
  • 使用期間(クチコミ投稿の注意点をご確認ください)必須

    星の数をお選びください

クチコミ投稿の注意点

◆書籍の評価について◆
「法書ログ」では、法律書籍を選ぶ際の参考になるように、以下の2つの評価項目を設けています。

1. おすすめ度
実際に使用した感想に基づいて、書籍をどれだけおすすめできるかを評価したものです。
評価は★1~5の5段階で表され、星の数が多いほど高評価になります。

2. 使用期間
どれくらいの期間、その書籍を実際に使い続けているかを評価したものです。
書籍が長期間にわたって使用されているほど、実用性や価値が高いという考えに基づいています。
以下の基準で評価を行ってください。
・半年未満 ★3
・1年未満 ★4
・1年以上 ★5