法律書籍の口コミ・書評一覧

  • 刑法演習サブノート210問の書評・口コミ
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    基本的な事項を網羅的に学べる初学者にお勧めの演習書

    刑法総論・各論の問題が計210問載っています。レベルはどれも基本的なもので、重要論点はほぼ網羅しているように思います。大問1問につき、問題と解説がそれぞれ1ページずつで、そんなに時間はかかりません。また、基本的に判例・通説や有力な学説を中心に解説されているため、初学者に最適な演習書だと思います。しかし、刑法の知識が完成している方にとっては物足りないかもしれません。
    個人的な見解ですが、因果関係の部分の解説は微妙ですが、他の部分はかなり満足しています。

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  • 刑法総論(西田典之)の書評・口コミ
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    講義色が強く読みにくいと言われますが…

    本書は故・西田先生の刑法総論の体系書になります。はしがきにも記載されておりますが、もとより西田先生は総論の体系書は書くつもりがなく、本書は東大の学生の有志らにより録音されたテープを元に書き起こされた本であるため、講義色が強く各論に比べて丁寧に整理されていない、独自色が強いと批判され、本書を使う人は少ない気がします。

    しかし、私はそのように批判する人はしっかりと中身を読んでいないと考えます。確かに講義調で無駄な部分が多いような気がしますが、むしろそのような記述の方が頭に入りやすく、よく分からない学者本より理解がしやすいと思います。
    また、独自色が強いとの批判についても、西田先生の配慮で「判例の見解」とか「本書の見解」としっかり記載されているため隅々まで読めば初学者であっても混乱することは少ないと思います。

    ちなみに、西田先生は2013年に亡くなられており、本書は刑法総論の悩みどころでお馴染みの橋爪先生により補訂されております。因果関係論で西田先生は相当因果関係説を採り、現在の通説である危険の現実化説を批判しているため、その点の理解が旧版ではできなかったように思えますが、橋爪先生により、別枠で解説されているため、十分に司法試験でも使える本になっております。

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  • 刑法総論の悩みどころの口コミ・書評
    3

    記述内容の多さ

    ①共犯関係についての記述が厚いため基本的な事項を抑えることは容易にできる。
    ②学説の対立が激しい部分は自説を前提に読み進めないと、他説と混ざり、かえって混乱してしまう結果になり得る。
    ③過剰防衛辺りについては、詳細な記述があり分かりやすいものの、他説と混同してしまう可能性が高いため自説の抑えが必須に感じた。
    ④全体的に、基本的な部分より発展的な内容が多く感じる。そのため完全な初学者よりは、ある程度学習が進み、他説をすでに学んでいる者が読むと、知識がブラッシュアップされ短答及び論述で使える知識になると思う。
    そのため完全な初学者よりは、ある程度学習が進み、余裕がある者が読むのがいいと思う。

    予備試験受験生

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  • 刑法総論の悩みどころの口コミ・書評
    3

    刑法が得意になりたいなら

    刑法が得意になりたいなら必ず読むべき本と言える。典型論点の深い理解を得られる良書である。刑法事例演習教材との組み合わせで使うととてもよい。問題の所在から、複数の学説の検討、そして筆者の見解と続いており、ただ学説を並べて、この説だとこう、あの説だとあぁなる、という受験生を迷わせるような類の本では全くない。筆者の見解がきちんと示されており、受験生としては安心である(もちろん批判的な検討を怠ってはならない)。

    司法試験受験生

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  • 刑法総論の悩みどころの口コミ・書評
    3

    現在の議論の土俵が分かる

    議論のあるところにつき、対立点はなにかを踏まえた上で、橋爪先生の自説もあるので、分かりやすい。
    具体例を交えながら解き明かされている。
    これをそのまま答案にはできなくても、このような土俵を設定しておけば良いのいう指標にはなるし、鋭い着眼点は示せると思う。
    論点を網羅的にこなすだけでなく、どのような点が現在ホットな議論になっているかを知ることができる。
    精読に耐えうるのはもちろん、サラッと読むだけでも網羅的で活用できると考える。
    各論は書籍化されていないが、こちらも同じ調子でオススメしたい。

    司法試験受験生

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  • 入門刑法学・総論の書評・口コミ
    1

    入門の良書!

    刑法総論をこれから学びたい人に最適な一冊。初学者を意識した丁寧な説明で、難解な刑法学をスラスラと
    読み進めることができます。

    刑法とは?から判例、学説まで、バランスよくまとめられているところが特徴です。
    分厚い本ではないので、今まで刑法が苦手な方でも楽しく学べることができる良書です。

    一通りざっくり理解したい人、資格試験の第一歩として勉強する人、様々な用途に
    使えます。

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  • 刑法各論 (西田典之)の書評・口コミ
    1

    学者の各論本では随一

    本書は総論と比べ利用者が多いため、信用出来る1冊であると思います。

    しっかり条文の文言を提示した上で解説をしてくれているため、手元に六法がない場合でも勉強できます。更に類書に比べて判例の引用数も多く、有斐閣から出ている判例刑法の番号とリンクしているため、学習しやすい1冊です。
    総論と同じく独自色が強いと言う方もおられるようですが、その点についても問題ありません。しっかりと独自説であることや判例はこのように解しているが妥当ではない〜といった感じで、しっかり自説が判例とは異なると記載されております。

    なお、橋爪先生による補訂がされておりますが、総論と同じく補訂箇所は別枠で開設されております(もっとも、性犯罪など大きく改正があった箇所は本文を一部書き換えております)。

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  • 基本刑法Ⅰの口コミ・書評
    8

    司法試験に最適

    隅々まで何回も読みました。何度も読むうちに刑法の理解が深まっていくのを感じます。論文対策としてはもちろん、割とマイナーな判例までカバーしており、短答対策にもなる。

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  • 基本刑法Ⅰの口コミ・書評
    8

    道しるべ的存在

    刑法、とくに総論部分は学説対立が混み入っており、うっかり深入りすると迷子になってしまう危険性が他の科目より高いと感じております。一方で、短答試験では学説についての問題もあるので対策も必要。こうした中で、「ではどこまでやれば迷子にならない程度に十分な学習ができるのか」ということが私の悩みでした。
    この本は学者さんがご執筆ながら試験対策に重点を置いていることで、必要十分な記述にまとめてくださっており、ここを基準にすることで迷子になることもなくなりました。
    その他、論文対策にも、活かしやすい実践的内容だと思います。
    薄い入門書の後にこの本で肉付けをしていけばより効果的ではないでしょうか。

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  • 基本刑法Ⅰの口コミ・書評
    8

    刑法と言えばこれ(?)

    法律初学者で,学部の刑法総論の指定教科書として購入しました。予習用に読み始め,今では論文を書くたびに開いては参照しています。概ね分かりやすい印象ですが,ところどころ痒いところに手が届かない気がしなくもありません。これに載ってないものは出ないのかもしれませんが,論文を書いていて何となく疑問に思ったところ・辻褄が合わないところの記述がなく他の基本書を参照する必要が出てくることが多いです。

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