法律書籍の口コミ・書評一覧

  • 基本憲法I 基本的人権の口コミ・書評
    5

    初心者でも読みやすい。

    予備試験対策として購入しました。
    憲法については、本書と、予備校本、著名書籍とで迷いました。
    結果、読みやすさ等を重視し、本書にしました。
    まだまだ理解力・知識不足のため、的確な本書の魅力をつかみきれていませんが、いまのところ、評判どおり、読みやすく、論文のイメージを描くことができています。
    本書のシリーズの刑法も、勉強が進んだときに購入を検討します。

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    • 匿名
    • 4.00
  • 基本憲法I 基本的人権の口コミ・書評
    5

    受験対策に特化した基本書

    基本憲法は、受験対策に特化した本で受験対策とはほぼ関係のない内容については、紙面をほとんど割いていません。この点、とても司法試験受験生に優しい本と評価できるのではないかと思います。しかし、本の演習問題の答案例は、bexaの講座を購入しない限り手に入らないので、その点は注意が必要です!

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    • 匿名
    • 4.00
  • 憲法主義 条文には書かれていない本質の口コミ・書評
    1

    憲法が、面白くなる。

    AKB48メンバー(当時)の内山奈月さんと、九州大学の南野森教授の共著。「アイドル本」と、バカにすることなかれ。扱われている内容は想定以上に深く、読ませる内容です。2時間ほどで通読出来るため、各種試験対策の「はじめの一冊」に最適ではないでしょうか。
    特に印象に残っているのは、違憲審査制についての記述です。
    学校でも教わり、存在が当たり前になっている違憲審査制。しかしこれは、国民に選ばれていない裁判官が、国民に選ばれた国会議員の制定する法律を「無効!」と出来る制度です。「裁判官は選挙で選ばれていないのに威張りすぎじゃないか」(本書48頁)、という疑問が提起されます。
    そして南野教授はなんと、民主主義において「違憲審査制を完全に正当化することはできない」(本書160頁)とします。さりながら違憲審査をしてもらわないと、多数者の暴政へまっしぐら。だから日本国憲法には81条が設けられ、違憲審査制が「一応は正当化できる」(本書161頁)とします。
    以上のような問題意識は、中級者以上にも有益であると思われます。基本書の深い理解にも資するためです。
    例えば、新井誠ほか『憲法Ⅰ 総論・統治』(日本評論社、2016年)189頁の記述は、違憲審査制に関する本書の理解を踏まえると、より鮮明に理解できます。また、新井ほか前掲部分で言及されている司法積極主義vs司法消極主義の対立は、いわゆる二重の基準論などにも関連する重要なもの。「二重の基準論でさえ手ぬるい!なんでも厳格基準で違憲判決を増やせば解決だろ!」と一度でも思われた方(私を含みます…)は、本書178頁以下をご参照ください。
    本書をきっかけに、憲法を「面白い」と感じる事が出来るようになりました。
    注:なお、以上に記した頁数は、ソフトカバー版のものです。文庫版では頁数が変わっているかと思います。ご了承ください。

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    • kenpou mania
    • 5.00
  • 憲法( 芦部信喜)の書評・口コミ
    4

    名著だが…。

    芦部信喜教授といえば、憲法学の大家にして巨頭。その手になる本書は、憲法の基本書のスタンダードとされてきました。憲法の講義で教科書に指定されることも多く、私を含めた多くの憲法学習者にとっての最初の一冊であろうと思われます。
    頁数は412頁ですが、フォントが大きい為、思いの外早く通読できました。本文の記述についても、端的で簡潔。長谷部恭男教授の「支配的な見解の標準的な記述ということで定評」【注1】があるとの評価に、私も賛成します。
    しかし、以下のようなマイナスポイントも存在するように思われます。
    一つ目は、記述が簡潔な分「行間が広い」ことです。前提知識無しでは、読んでいて疑問を感じることもしばしばでした。
    例えば長谷部教授は、本書を読む際に気をつけるべき記述の一例として、定義づけ衡量についての解説を挙げます【注2】。
    即ち本書では、定義づけ衡量とは「(わいせつ文書ないし名誉毀損についても)表現の自由に含まれると解したうえで、最大限保護の及ぶ表現の範囲を確定していくという立場である」【注3】としています。しかしこの記述では、「表現の自由の保障を受けるわいせつ文書などの規制についても、内容規制として厳格審査すべし」との意見に見えてしまい、定義づけ衡量をする意味が無くなってしまいます。そのような意図でないことは、芦部教授の体系書にある「(定義づけ衡量による)この定義に該当しないかぎり性表現にも憲法の保障を及ぼしてゆく必要がある」【注4】との記述から読み取れるのですが、本書の記述はややミスリーディング。本書を読んでいて、私自身混乱しました。
    二つ目は、本書の記述の一部は、2020年現在では「支配的な見解」と言い難いことです。高橋和之教授が本文に手を加えない補訂方針を採っていることも、その理由の一端でしょう。
    その代表例が、規制目的二分論をめぐる森林法判決の読み方です。
    規制目的二分論は、概略「積極目的規制(福祉国家の理念のもと、弱者保護や社会経済の 発展のために行う規制)→合理性の基準=緩やかな審査/消極目的規制(国民の健康や安全に対する危険を除去す るために行う規制)→厳格な合理性の基準=比較的厳しい審査」【注5】との枠組みを唱えます。しかし、森林法判決において最高裁は、森林法186条の立法目的を「森林経営の安定化を図り、(中略)もって国民経済の発展に資すること」としつつ、規制手段の必要性・合理性につき、合理性の基準より厳しい基準に基づき審査を行いました。
    本書では、森林法について「むしろ消極目的規制の要素が強い」【注6】としていますが、これには批判が強い所です【注7】。規制目的二分論に照らせば本件規制は積極目的と考えられますし、この見解が近時の基本書等においては一般的ではないでしょうか【注8】。その上で、長谷部教授のベースライン論など、本判決を規制目的二分論の枠組みにおいて理解する試みが注目されます【注9】。
    以上は、決して本書の価値を否定する趣旨ではありません。簡潔な記載はなおも有用ですし、私自身、注釈でなされる判例解説を択一試験に活用できています。しかし、現在は憲法の基本書も充実しています。他の選択肢についても、検討してみる余地はあろうかと思います。
    【注1】長谷部恭男『続・interactive 憲法』(有斐閣、2011年)47頁
    【注2】長谷部前掲注1、47〜49頁。
    【注3】芦部信喜『憲法(第7版)』(岩波書店、2020年)198頁。引用中()内は引用者。
    【注4】芦部信喜『憲法学Ⅱ』(有斐閣、1994年)232頁。引用中()内は引用者。
    【注5】積極目的、消極目的の定義について、新井誠ほか『憲法Ⅱ 人権』(日本評論社、2016年)183頁を参照した。
    【注6】芦部前掲注3、244頁。
    【注7】本書の見解を「無理のある読み方」と断じる、宍戸常寿『憲法解釈論の応用と展開(第2版)』(日本評論社、2014年)158〜159頁を参照。
    【注8】例えば基本書につき、新井ほか前掲注5、195頁。他に、安西文雄ほか『憲法学読本(第3版)』(有斐閣、2018年)185頁、長谷部恭男『憲法(第7版)』(新世社、2018年)248頁、樋口陽一『憲法(第3版)』(創文社、2010年)254頁など。本書補訂者の高橋も、本件規制を積極目的と解する。高橋和之『立憲主義と日本国憲法(第5版)』(有斐閣、2020年)294頁。
    【注9】長谷部前掲注8、253頁〜。

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    • kenpou mania
    • 3.00
  • 憲法( 芦部信喜)の書評・口コミ
    4

    読みごたえはあります。

    著者は戦後の日本の憲法学会を牽引された大家です。大分前にお亡くなりになったので、現在はお弟子さんが改訂に携わっておられます。その場合も本文に手はつけずに、著者の意図を最大限尊重する形での改訂がなされています。
    二昔前までなら、司法試験(憲法)でも最大のシェア率を誇りましたが、今は通読していない方も多いです。理由は上述の通りに著者がかなり前に逝去されたため、(改訂されているとはいえ)現在の学説をピックアップできていないからです。
    しかし、憲法のエッセンスは色褪せていないため、一読の価値はあるかと思います。

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    • 司法試験受験生
    • 3.00
  • 憲法( 芦部信喜)の書評・口コミ
    4

    憲法の土台として

    憲法といえば、こちらの圧倒的支持を得ている芦部先生の本書。ちょうどいい分量かつ内容も充実した良書で、初学者の方から法学部、法律資格受験生まで、すべての方に読んでいただきたい一冊です。
    論点が網羅的にまとめられので、全体を通じて憲法学をしっかり学習することができます。
    憲法の土台として、第一歩として、まずはこちらの本書から読み進めてはいかがでしょうか?

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    • 司法書士受験生
    • 4.00
  • 憲法( 芦部信喜)の書評・口コミ
    4

    芦部ブランド

    憲法学的に良著と言われているのだろう。
    しかし、この本では点が取れない。短答にしろ、論文にしろ。

    初学者にわかりやすいかと言われると、読み進めるのに苦労はしないが、
    では何か基本が身につくかと言われれば、難しい。

    羅針盤的役割は可能で、判例集や問題をこなし、常にここに戻るという使い方も考えられるけれど、
    あまりに網羅範囲が少なく、実践的ではないように私は思う。
    憲法学的に使えることと、試験で実践的に役に立つことがかなり違うと思わせる本だと個人的には感じてきた。かつての芦部ほどの基準力があるわけでもないし。

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    • 匿名
    • 3.00
  • 一歩先への憲法入門
    1

    学者の先生による最適な入門書

    基本的な部分が簡潔にわかりやすくまとめられており、本書を読めば憲法についての知識はそれなりにつくであろう。
    本書は、佐藤先生の日本国憲法論を読めるようになることが目的として書かれたらしい。日本国憲法論を買ってみたものの読めない方は、ぜひ本書を読んでから日本国憲法論を読んでみてほしい。

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    • miroru
    • 4.00
  • 憲法判例百選Ⅰの書評・口コミ
    2

    判例集の定番!

    判例集として定番の一冊です。重要判例が網羅されており、事実の概要、判旨、解説で構成されています。なかでも判旨がわかりやすくまとめられているため、法律初学者でも比較的読みすいと思います。司法試験対策であれば、必要に応じて基本書などを用いて補うと良いでしょう。行政書士試験であれば、判例百選を熟読することで得点源につながります。

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    • 4.00
  • 憲法判例百選Ⅰの書評・口コミ
    2

    うまく使えれば

    予備試験対策について、憲法判例については百選ⅠⅡ掲載判例を理解していれば足りるとは思います。しかし、百選は判例の解説者によって当たり外れが大きく、論文試験にそのまま使いえるような解説もあれば、結局判例批判しただけじゃん、というようなものもあります。また、難しい学説に立ち入った記述が多いこと、字も小さいことから、内容的・物理的に読みやすいとはいえません。
    なので、そのことを覚悟したうえで読むやる気があるならおすすめではあります。

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